消費マインドが長期低迷し、更には商品の成熟化が進んでいるここ最近において、他社との差別化を図り、業績を挙げていくためには「顧客対応力」の強化が重要な意味を持ちます。
顧客への対応が良ければ、顧客が自社のファンになってくれたり、更には営業マンになってくれることもあります。
逆に顧客への対応が悪ければ、リピート率が下がるだけでなく、クレームにつながったり、最悪の場合は業界内で悪評が広がるなどの事態になりかねません。


顧客対応力を強化するための法則

顧客対応力を強化するため5つのステップが重要だと考えています。
まずは、顧客を知ることから始めなければなりません。その上で戦略を立て、戦略に従ったアクションを行い、さらにその結果を検証し、次の営業に活かすことで、顧客対応力を強化することができます。これが、ご提案する顧客対応力を強化するためのステップです。


・Step1 顧客を知る
・Step2 顧客を知った上で戦略を立てる
・Step3 戦略にもとづきアクションをおこす
・Step4 アクションの結果を検証する
・Step5 営業ナレッジへ変えて現場にフィードバックする


(Step1) 顧客を知る

まずは、顧客の真の依頼・期待・要望・苦言を見極めます。
そのために顧客別に、顧客属性、ランク、顧客の戦略やニーズ、競合情報、キーマンなどの収集すべき情報項目を整理し、日々収集していく仕組みを構築します。

・バラバラになってしまっている顧客情報を整理します
・顧客ニーズがわかるような情報を収集し蓄積します
・パーソナルな対応を強化するための担当者の情報を収集し蓄積します


(Step2) 顧客を知った上で戦略を立てる

次に、顧客を知った上で、顧客を基点にした戦略や攻めどころを考えます。
ルート営業を例にあげれば、顧客ランクによる分析、顧客属性分析、休眠顧客の発掘などにより攻めるべき顧客を決め、さらに顧客別に戦略や攻めどころを考え、実現させるための商談のシナリオを作成します。
なお、案件営業の場合は、各案件ごとにニーズの分析、攻めどころの策定、案件を落とすためのシナリオを作成します。

・攻めるべき顧客、案件を見極める
・攻めどころを考える
・攻めどころにもどづく日々の商談シナリオの作成


(Step3) 戦略にもとづきアクションをおこす

戦略にもとづき素早い行動で日々の組織的な顧客対応を行います。
そのために、攻めどころに応じた営業活動を実践します。
また、商談の中で小耳にはさんだ情報や提出した提案書や見積書を全社的に一括管理していきます。

・日々の商談やマネジメントのノウハウ
・その他の情報(小耳にはさんだ情報)


(Step4) アクションの結果を検証する

アクション(日々の営業活動)の結果を検証し、次の営業の一手を打ちます。
そのために、多角的な受注見込み予測を行うとともに、受注を取るための対策を組織的に実行します。
また、1ヶ月間の営業活動を先に決めた戦略と照らし合わせて検証し、次の営業に活かします。

・日々の状況把握と次の一手
・結果の検証と次の営業の構築


(Step5) 営業ナレッジへ変えて現場にフィードバックする

現場最前線からあがってきた情報を知識に変え、現場で活用できる形でフィードバックします。
蓄積された情報にナレッジマネジメントの考えを取り入れて整理し、現場にいる営業マンが、顧客に対応するときに営業ナレッジを活用しやすいようにします。

・営業ナレッジへの変換
・営業ナレッジの活用